モントリオール近郊の日帰り:テルボンヌのイル・デ・ムーラン(水車小屋の島)で、カナダガンの群れと紅葉に出会った

elsewheremostly · ケベック州ラヴァル・テルボンヌ · 2026年10月9日(金)の日帰り

「千の島の川」に沿って、リヴィエール・デ・ミル・イル公園からイル・デ・ムーランへ

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンク経由で予約・購入されると、わたしに紹介料が入ります(お支払い額は変わりません)。Amazonのアソシエイトとして、わたしは適格販売により収入を得ています。

ひとことで モントリオール近郊で過ごした秋の日帰りの記録です。モントリオールの北を流れるミル・イル川(Rivière des Mille Îles)に沿って、ラヴァルのリヴィエール・デ・ミル・イル公園に寄り、テルボンヌの「水車小屋の島」イル・デ・ムーラン(Île-des-Moulins)へ。川を埋めつくすカナダガンの群れと紅葉を眺め、旧市街で焼きたてのプレッツェルを買って帰ってきました。金額はすべてカナダドルです。

  • 1日の流れ
    1. 午前モントリオール出発
    2. 12:35ミル・イル公園ラヴァル
    3. 14:30イル・デ・ムーランテルボンヌ
    4. 16:20旧市街プレッツェル
    5. 17:50モントリオール帰宅
  • 入場どちらも入場は無料です。イル・デ・ムーラン側のスーヴニール公園の駐車場も無料でした。リヴィエール・デ・ミル・イル公園のカヌーやカヤックのレンタルは有料で、土・日・祝日だけの営業です。 レンタル料金 →
  • 天気10月9日は晴れときどきくもり、6〜14℃(日の長さ11時間16分)
  • メンバー妻と小学生の子ども、私の3人
  • 場所リヴィエール・デ・ミル・イル公園:345, boulevard Sainte-Rose, Lavalイル・デ・ムーラン:Île-des-Moulins, Terrebonne2か所のあいだは車で約26km、25分前後 地図とアクセス →
モントリオール近郊の日帰りで出会った、太陽のほうを向いて座るカナダガンの群れ(テルボンヌのミル・イル川)
太陽のほうを向いて、そろって座るカナダガンの群れ(テルボンヌ、ミル・イル川)

この日は家族3人とも休みの金曜日。モントリオールに住む私たちは、モントリオール近郊の日帰りに出かけました。朝、家を出たときから天気に恵まれました。もともとの計画は、3人でカヌーに乗ること。以前、リヴィエール・デ・ミル・イル公園にカヤックやカヌーがあると知って一度来てみたことがあり、子どももまた来たいと言っていたのです。お昼を食べてから、公園に着きました。

こんな方におすすめ

  • モントリオールから近場で、紅葉と野鳥をいっしょに楽しみたい方
  • 子どもと川辺で釣りや散歩をしながら、のんびり過ごしたい方
  • 観光地とはひと味違う、ケベックの小さな歴史の町を歩いてみたい方

「千の島の川」、リヴィエール・デ・ミル・イル公園

ミル・イル(Mille Îles)は、フランス語で「千の島」という意味です。公園の地図を見ると、長く流れる川のあちこちに島が浮かんでいます。名前が似ていてまぎらわしいのですが、オンタリオ州キングストン近くのサウザンド諸島(Thousand Islands)とは別の場所です。そちらのサウザンド諸島にはこの夏に行ってきたので、また別の記事で紹介するつもりです。

公園へ向かう住宅街では、ハロウィンの気配が少しずつ見えはじめていました。庭の柵にガイコツを座らせて飾っている家もありました。

公園へ向かう途中の、静かな住宅街
公園へ向かう途中の、静かな住宅街
柵の前に座らせたハロウィンのガイコツ
柵の前に座らせたハロウィンのガイコツ
駐車場の上で赤く色づいたカエデ
駐車場の上で赤く色づいたカエデ

ここも紅葉がきれいでした。赤、黄色、オレンジ、緑の葉が、青い空によく映えます。探検センターの壁は真っ赤なツタに覆われていて、その前の低木は、初めて見るピンクがかった赤でした。ニシキギらしい、赤い低木です。

赤いツタに覆われた探検センター(Centre d'exploration)
赤いツタに覆われた探検センター(Centre d’exploration)
壁の前をおおう、ニシキギらしい赤い低木
壁の前をおおう、ニシキギらしい赤い低木
紅葉の下に並んだ、赤・青・グレーのいす
紅葉の下に並んだ、赤・青・グレーのいす

カメとオオアオサギ、デイキャンプ

探検センターの中には、カメを見られるコーナーがありました。公園のロゴはオオアオサギ(héron)です。地下にはデイキャンプや団体向けのプログラム、ボートのレンタル窓口、生態の実験室があり、実験室のカメの世話をする「1日飼育係(Animalier d’un jour)」という活動もあります。自然をテーマにしたデイキャンプもやっています。

探検センターの水槽にいたカメ
探検センターの水槽にいたカメ

リヴィエール・デ・ミル・イル公園のカヌーのレンタルは週末だけ

ところが来てみると、ボートのレンタルは土曜と日曜だけとのこと。案内デスクでも、週末だけだと確認しました。この日は金曜なので、カヌーには乗れませんでした。カヌーから、大人数で漕ぐ大型カヌーのラバスカまで、6種類のボートの料金が書かれた案内板を眺めながら、また来て乗ろうと決めました。乗っていたら、それだけで1日が終わっていたと思います。

ラックに色とりどりに積まれたカヤック
ラックに色とりどりに積まれたカヤック
桟橋につながれたカヌー
桟橋につながれたカヌー
営業時間(公式サイトによる、2026年10月10日確認)
施設曜日時間
博物館・カフェ探検センターの建物内月〜日10:00〜17:00
探検センター月〜金10:00〜17:00
ボートレンタルセンター土・日10:00〜17:00

10月9日の現地の案内板には、探検センターとカフェ・ド・ラルシペル(Café de l’Archipel)・博物館はどれも月〜日10:00〜17:00、ボートレンタルセンターは土・日・祝日10:00〜17:00と書かれていました。公式サイトでは探検センターだけを月〜金と分けて載せているので、週末に探検センターのプログラムを見たい方は、事前に確認しておくと安心です。

探検センターの中にあるボートのレンタル料金表。カヌー(Canot)からラバスカ(Rabaska)まで6種類
探検センターの中にあるボートのレンタル料金表。カヌー(Canot)からラバスカ(Rabaska)まで6種類
ボートのレンタル料金(カナダドル、税別)
種類3時間1日
カヌーCanot40.0050.75
1人乗りカヤック・パドルボード37.0048.50
2人乗りカヤック54.0069.00
ラバスカ大人数で漕ぐ大型カヌー96.50128.00

2026年10月9日、現地の案内板より

自分のカヤックで川に出るなら

この日、空気で膨らませるカヤックで漕いでいる人を見かけました。レンタルが週末だけのこの公園では、こういうものがあると便利そうです。

静かな川に、釣り糸を投げて

ボートには乗れませんでしたが、公園が静かで気持ちよかったので、釣りの好きな子どもは桟橋から竿を投げました。私たちは紅葉と景色を楽しみました。道ばたに落ちた葉も、赤、黄色、緑がまじってきれいでした。

桟橋の横には、この川で釣れる魚を描いた案内板と、魚をさばく台もありました。

桟橋から竿を投げる子ども
桟橋から竿を投げる子ども
桟橋の横の魚の案内板と、魚をさばく台。ミズウミチョウザメ(Esturgeon jaune)も描かれています
桟橋の横の魚の案内板と、魚をさばく台。ミズウミチョウザメ(Esturgeon jaune)も描かれています
道ばたで拾った赤・黄色・緑の葉
道ばたで拾った赤・黄色・緑の葉

ここには長居せず、1時間半ほど過ごして、14時ごろテルボンヌへ向かいました。

テルボンヌへ向かう道の紅葉

テルボンヌ(Terrebonne)までは車で26kmほど。道沿いの山すそも、赤やオレンジに色づいていました。

テルボンヌへ向かう高速道路沿い、色づいた山すそ
テルボンヌへ向かう高速道路沿い、色づいた山すそ

子どもは、よく見ているケベックの地元の人の釣りYouTubeで、ここが釣りの場所だと知って、行ってみたがっていました。そこで選んだのが、テルボンヌ旧市街のとなりにある水車小屋の島、イル・デ・ムーランです。

石か、鳥か。川を埋めつくすカナダガン

島の手前にあるスーヴニール公園(Parc du Souvenir、「思い出の公園」)の駐車場は無料でした。モントリオール市内では無料の駐車場を探すのがなかなか大変なので、よけいにありがたく感じます。車が多く、2、3周してようやく空きを見つけましたが、人の出入りが多かったので、それほど苦労はしませんでした。人気の場所なのでしょう。帰るころには、少し空いていました。

スーヴニール公園の看板
スーヴニール公園の看板

車を降りたとたん、川に石のようなものがびっしり並んでいるのが見えました。子どもを呼んで、あれは石か鳥か聞いてみました。

「石みたいにも見えるし、鳥みたいにも見えるけど、石の上に鳥がとまってるから、石もあるし鳥もいるんだと思う」

私もそうかなと思ったのですが、近づいてみると、ほとんどが鳥でした。首を伸ばしている鳥、水に頭を突っこんでいる鳥。全部カナダガンです。鳥がこんなに多いのを見て、子どもは「じゃあ、魚がたくさんいるんだね」と言い、妻も「魚が多いからかな」と言っていました。この母にしてこの子あり、だなと思いました。

対岸の土手まで続くカナダガンの群れ
対岸の土手まで続くカナダガンの群れ
日差しにきらめく川。石に見えた点は、ほとんどが鳥でした。
日差しにきらめく川。石に見えた点は、ほとんどが鳥でした。

妻と、この光景は南アフリカで見た景色に似ているね、という話になりました。南アフリカのケープタウンとガーデンルートを旅したとき、クジラが見られるという小さな町、デ・ケルダース(De Kelders)に行ったのですが、車の窓から見える海に、黒い岩のようなものがたくさんありました。岩かなと思って車を降りてみると、全部クジラだったのです。その話も、また別の記事に書くつもりです。

川の中の車と、市のお知らせ

川の真ん中に、車が1台はまったままになっていました。子どもが見ていたあの釣りYouTubeにもこの車が出てきていて、覚えていたそうです。実物を見ると、なんとも不思議でした。

川の真ん中、岩のあいだにはまった白い車
川の真ん中、岩のあいだにはまった白い車
市と警察のお知らせ「ミル・イル川の中の車両」
市と警察のお知らせ「ミル・イル川の中の車両」

市はわざわざお知らせの看板まで立てていました。この件で911や警察に連絡する必要はなく、警察はすでに把握していて、流れが弱まるなど条件が整えば引き上げる、と書かれています。通りがかった人がびっくりして電話をかける様子が目に浮かびました。それだけ連絡が多かったのでしょう。

水車小屋の島、イル・デ・ムーランを歩く

イル・デ・ムーラン(Île-des-Moulins)は「水車小屋の島」という意味です。ここでいうムーラン(moulin)は風車ではなく、川をせき止めて、その水の力で回した水車小屋のこと。1721年にこの島に最初の製粉所とダムができ、のちには木材を挽く製材所もできました。いまも昔の水車小屋や領主の事務所の建物が残り、ケベック州の歴史遺産に指定されています。島の入口の横断幕「MON ÎLE DES MOULINS(わたしの水車小屋の島)」にも、カナダガンが描かれていました。

花柄に塗られた入口の壁のあいだを抜ける、島への道
花柄に塗られた入口の壁のあいだを抜ける、島への道

入口の横の壁や飾りは、美しいというより、カラフルという感じでした。道沿いの街灯には、この町を描く画家クロード・デュボワ(Claude Dubois)の絵と名前が、バナーになって掛かっていました。本を自由に持っていける小さな本棚もありました。

島の入口の横断幕に描かれたカナダガン
島の入口の横断幕に描かれたカナダガン
花柄でびっしり塗られた入口の飾り
花柄でびっしり塗られた入口の飾り
街灯に掛かった、クロード・デュボワの絵のバナー
街灯に掛かった、クロード・デュボワの絵のバナー
公園の道沿いにある、本のおすそわけボックス
公園の道沿いにある、本のおすそわけボックス

モントリオールのジャン・ドラポー公園で見たような、花や草で人の形をつくったモザイカルチャー(mosaïculture、植物でつくる立体アート)の作品もありました。その横のベンチで家族写真を撮りました。昔の家庭菜園を再現した「遺産の庭(Jardin du Patrimoine)」には、1850年ごろにこの菜園で育てていたであろう野菜の話が書かれていました。

日傘を差した人の形のモザイカルチャーとベンチ
日傘を差した人の形のモザイカルチャーとベンチ
昔の菜園を再現した「遺産の庭」の案内板
昔の菜園を再現した「遺産の庭」の案内板

ダムの水音と、倒木の上の草花

島と対岸の島を結ぶ歩道橋のわきで、ムーラン・ヌフのダム(Moulin Neuf、「新しい水車小屋」)から水が勢いよく落ちています。この水音が本当によかったです。ほかの雑音はなく、ただ水が力強く流れ落ちる音なのに、それがなんとも心地よいのです。水音を聞きながら、ぼんやり川を眺めていたくなる場所でした。

歩道橋から見たミル・イル川
歩道橋から見たミル・イル川

ダムの下の倒木の上では、いろいろな色の草が花を咲かせながら伸びていました。水と光、そして根を張れる倒れた木が1本あれば、こんな場所でも命をつないでいける。それが不思議でした。

ダムの下へ流れ落ちる水
ダムの下へ流れ落ちる水
急流の真ん中、倒木の上に生えた草と花
急流の真ん中、倒木の上に生えた草と花

釣り:禁止は4〜6月だけ

ここは釣りをしてもいい場所です。公園の標識も、ミル・イル川保護区(Sanctuaire de la Rivière-des-Mille-Îles)の案内も、釣りを禁じているのは4月1日から6月30日までだけ。橋の上の案内板には、持ち帰ってもいい魚と、必ず放さなければいけない魚が、わかりやすく絵で描かれています。ケベック州にしか生息しないコッパー・レッドホース(chevalier cuivré)は絶滅危惧種なので、釣れたらすぐに水に戻さなければなりません。

釣れたときは
魚ルール
コッパー・レッドホースchevalier cuivréすぐに放す
コイcarpe持ち帰ってよい
橋の上の案内板「コッパー・レッドホースの闘い」
橋の上の案内板「コッパー・レッドホースの闘い」
釣りが禁止なのは4月1日〜6月30日だけ
釣りが禁止なのは4月1日〜6月30日だけ

子どもはここでまた釣りを始めました。その日、子どもは英語で書いた日記にこの場面を残しています。

“There, I put my bait under some branches. Suddenly, I felt immense tugging. However, the fish got away. Then, I kept on casting, but it was no use. I never felt the tugging again. It seemed like the fish from earlier had learnt its lesson to never bite a lure.”

そこでわたしは、木の枝の下にえさを入れた。すると急に、ものすごく強く引っぱられた。でも、魚は逃げてしまった。そのあとも投げつづけたけれど、だめだった。あの引きは二度と来なかった。さっきの魚は、もう二度とえさに食いつかないと学んだみたいだった。

魚は釣れませんでしたが、竿がよく飛ぶと子どもは満足そうでした。

紅葉の森、リス、ポプラ

日が差すと、川辺のカエデの赤と黄緑がきらきら光りました。島の奥へ入ると、静かで人も少なく、ゆっくり紅葉を楽しめます。モントリオールから近い公園なのに、こんなに整っているなんて。日の光を受けると、葉が蛍光色のように光って見えました。

川辺で赤く色づいた木
川辺で赤く色づいた木
見上げると、黄色の紅葉
見上げると、黄色の紅葉
見下ろすと、赤い落ち葉
見下ろすと、赤い落ち葉

ベンチごとに、その場でできる運動を紹介するパネルがありました。家族写真をたくさん撮り、どんぐりもたくさん見つけました。リスたちは、なぜかやけにこちらを見つめてきます。木の上で、どんぐりをひとつくわえた黒いリスも見かけました。この季節、モントリオールのまわりでは、リスが木に登ってどんぐりをかじる姿がとてもよく見られます。

ベンチごとにある運動のパネル(Circuit Vitalité)
ベンチごとにある運動のパネル(Circuit Vitalité)
葉のあいだからこちらを見つめるリス
葉のあいだからこちらを見つめるリス

風が吹くたびに、葉がしゃらしゃらと揺れる木もありました。ポプラの仲間のようです。もとは北アメリカ原産の木で、私が育った韓国には、西洋の文物が入ってきた開化期(19世紀末〜20世紀初め)に伝わりました。成長が速いので川辺や畑のあぜ、新しい道の並木として多く植えられ、マッチや割り箸、木箱の材料にもなりました。けれども開発で切られたうえ、種の白い綿毛が花粉と誤解され、木材もプラスチックに押されて、いまではほとんど植えられないと韓国の新聞にありました。

風に葉を揺らしていたポプラの仲間
風に葉を揺らしていたポプラの仲間
赤く色づいたウルシの仲間
赤く色づいたウルシの仲間

太陽のほうを向いて座る、カナダガンの群れ

ここのいちばんの見どころは、紅葉とあわせて、水辺でくつろぐカナダガンでした。近くで見ると、ガンたちがいっせいに太陽のほうへ体を向けて座っています。写真1枚だけでも、ざっと200羽以上が写っていました。川のあちこちに群れが散らばっていたので、全部合わせれば数百羽、もしかすると1,000羽を超えていたかもしれません。カモやカモメもまじっています。ほかでは見たことのない壮観な眺めでした。この時期に立ち寄れるなら、ぜひおすすめしたい場所です。

子どもは、この場面を日記にこう書いています。

“Nevertheless, I was still satisfied because I was able to see a goose ritual. There were dozens of geese standing on rocks and they all honked at each other. It was so breathtaking that it felt as if I had become one of them when I watched the scene from on top of a rock!”

それでも、わたしは満足だった。ガンたちの儀式を見られたからだ。岩の上に何十羽ものガンが立っていて、みんなでおたがいに鳴きかわしていた。あまりにすばらしくて、岩の上からその光景を見ていたら、自分もガンの仲間になったような気がした!

水辺で休むカナダガン
水辺で休むカナダガン
ムーラン・ヌフのダムと紅葉の前に集まったカナダガンの群れ
ムーラン・ヌフのダムと紅葉の前に集まったカナダガンの群れ
頭上を飛んでいくカナダガン
頭上を飛んでいくカナダガン

渡りをするカナダガンは、ケベック州南部を3月下旬から4月にかけてと、9月下旬から水面が凍るまでのあいだに通っていきます。一部はラヴァル周辺に一年中とどまります。都市の水辺はえさが多く、天敵が少ないからだそうです(カナダ環境・気候変動省、ラヴァルの地元紙『クーリエ・ラヴァル』の記事より)。紅葉の時期に来れば、両方をいっしょに見られます。

製材所の歯車が残る図書館

来るときに目をつけておいた図書館には、帰りに寄りました。こぢんまりとしていますが、本を読むのにとてもいい場所でした。中には、大きな木の歯車と鉄の軸がそのまま置かれています。説明板によると、この建物はマッソン領主の時代(1832〜1883年。商人ジョゼフ・マッソンの一族が、テルボンヌの領地と水車小屋を持っていたころ)の製材所(moulin à scie、木材を挽く水車小屋)で、この部品は当時のものです。ここで挽いた木材は、ケベック州からオンタリオ州、アメリカにまで売られていきました。その部品を片づけずに、机と机のあいだを仕切るパーティションのように使っているのが印象的でした。

図書館の机のあいだに置かれた製材所の歯車
図書館の机のあいだに置かれた製材所の歯車
歯車の上の説明板
歯車の上の説明板

案内図を見ると、島にはムーラン・ヌフ、菜園、領主の事務所の庭、図書館が集まっていて、すぐとなりの旧市街には劇場もあります。秋の公演のポスターがずらりと貼られていて、ハロウィンのころには旧市街で「テルボンヌ・ミステリユーズ(Terrebonne Mystérieuse、「神秘のテルボンヌ」)」のようなイベントも開かれます。思っていたより活気があって、楽しい町でした。

イル・デ・ムーランの案内図(Plan du site)
イル・デ・ムーランの案内図(Plan du site)
公園の看板。開園時間は7時〜23時
公園の看板。開園時間は7時〜23時

今回でも次回でも。テルボンヌの秋の公演

イル・デ・ムーランと旧市街の劇場(Théâtre du Vieux-Terrebonne)の公演は、公演を運営する文化団体ラ・ヌーヴェル・ソシエテ(La Nouvelle Société)が手がけています。10月9日の時点で、この団体のサイトに載っていた10月の公演は次のとおりです。

2026年10月の公演 · ラ・ヌーヴェル・ソシエテ(テルボンヌ)
日付公演ジャンル
10月16日デュマDumas歌
10月17日カリテ・モテルQualité Motel歌
10月18日アラン・ルフェーヴルAlain Lefèvreピアノ
10月22日エヴリン・ロワ=モルガEvelyne Roy-Molgatコメディ
10月24日バシア・ブラットBasia Bulat歌

公演日程はラ・ヌーヴェル・ソシエテのサイトと島内のポスターより。チケットは同サイトで販売しています。

旧市街のマガザン・ジェネラルで、ミスター・プレッツェル

旧市街には、カフェやベーカリー、スイーツのお店がたくさんありました。そのうちの1軒に向かいます。お店の前の通りには、モントリオール市内のように時間帯や曜日が細かく書かれた駐車標識がなく、駐車枠が引いてあるだけなので気楽でした。

向かったのは、マガザン・ジェネラル(Magasin Général、昔ながらのよろず屋)です。中には高級食料品の売り場、町の掲示板、このあたりの住宅価格のチラシ、公演やイベントの案内があり、2階にもテーブル席があります。ハロウィンの飾りでいっぱいで、店内は静かでした。サンドイッチやピザ、クロワッサンも売っています。妻は近くのスイーツのお店と迷ってここに来たのですが、「ここに来てよかった」と言い、あちらのお店は次に行こうということになりました。

奥の高級食料品売り場(Épicerie gourmet)
奥の高級食料品売り場(Épicerie gourmet)
2階の手すりに飾られたハロウィンの魔女
2階の手すりに飾られたハロウィンの魔女

私たちは、その中にあるミスター・プレッツェル(Mr. Pretzels)で、ソーセージ入りのプレッツェルとアイスクリームを買いました。初めて入ったお店ですが、店員さんは注文を受けるとすぐに生地を細長くのばし、長いソーセージに巻きつけていきます。「これをいまから作るの?」と、見ていて楽しくなりました。焼いたあとは、ひと口サイズに切ってくれたようです。ミスター・プレッツェルは、2013年にモントリオールでカナダ1号店を開いたプレッツェルのチェーンで、生地を1日じゅう新しく仕込み、店内で手で巻いて焼いていると公式サイトに書かれています。

生地をのばしてソーセージに巻きつける手
生地をのばしてソーセージに巻きつける手
ミスター・プレッツェルの看板とかぼちゃの飾り
ミスター・プレッツェルの看板とかぼちゃの飾り

ピスタチオのアイスクリームは1カップ買って、その場で食べました。ピスタチオの味が濃く、甘すぎず、家族みんながおいしいと言いました。プレッツェルは帰りの車で食べました。受け取ったときはまだ温かく、焼きたてのパンがおいしくて、中のソーセージからは熱い肉汁があふれてきました。妻と私は、思わず同時にこう言いました。

「やっぱり、いちばんおいしいのは目の前で作ったものだね」

ピスタチオのアイスクリーム1カップ
ピスタチオのアイスクリーム1カップ
ひと口サイズに切ったプレッツェルドッグ
ひと口サイズに切ったプレッツェルドッグ
ミスター・プレッツェルで買ったもの(カナダドル、税別)
メニュー価格
ひと口プレッツェルドッグBouchées Pretzel Dog10.29
アイスクリーム1スクープピスタチオ4.49

2026年10月9日時点、税別

シナモンプレッツェルやサンドイッチもおいしいそうなので、次はそちらも食べてみたいです。

家でプレッツェルを焼いてみるなら

あの焼きたての味が恋しくなったら、家で焼いてみるのもひとつの手です。

帰り道、有料の橋とカナダガンのキーホルダー

モントリオールとラヴァルのあいだには、通行料がかかる橋(高速25号線のオリヴィエ・シャルボノー橋)があります。料金所はなく、カメラでナンバープレートを撮影して請求する方式です。私たちが通ったときの標識では、乗用車の場合、トランスポンダー(通行料の自動支払い端末)があれば4.20ドル、なければ10.70ドルでした。これは平日のラッシュアワーの料金で、それ以外の時間帯は少し安くなります。

行きはカーナビがその橋を渡るよう案内しましたが、時間を比べるとほとんど差がなかったので、無料の橋を回って行きました。帰りも回り道です。このあたりは有料道路がほとんどないのですが、こうした橋を渡るときにはかかることがあります。

高速25号線の南行き、トランスポンダー料金の標識
高速25号線の南行き、トランスポンダー料金の標識
無料の橋を渡って帰る道
無料の橋を渡って帰る道

回り道をしたおかげで、ガソリンスタンドにも寄りました。ペトロ・カナダ(Petro-Canada)が、25リットル以上給油するとカナダガンの形のキーホルダーを1ドルで買えるキャンペーン(ケベック州での名前は「Faites un quack」)をしていました。前にこのキャンペーンを見かけて忘れていたのですが、カナダガンをあれほどたくさん見てきた帰りだったので、思い出したのだと思います。1軒目のスタンドには在庫がなく、近くの次のスタンドに行ってみると残っていたので、1ドルで買いました。いいおみやげです。この日のことといっしょに、ずっと思い出しそうです。そうして家に帰りました。

翼と尾まで広げた、ペトロ・カナダのカナダガンのキーホルダー
翼と尾まで広げた、ペトロ・カナダのカナダガンのキーホルダー

よくある質問

カナダガンは一年中いますか?

渡りをするカナダガンがケベック州南部を通るのは、3月下旬から4月にかけてと、9月下旬から水面が凍るまでです。一部は都市の水辺にえさが多く天敵が少ないため、ラヴァル周辺に一年中とどまります(カナダ環境・気候変動省、『クーリエ・ラヴァル』の記事より)。私たちが数百羽の群れを見たのは10月9日で、紅葉といっしょに楽しめました。

ミル・イル川は、オンタリオ州のサウザンド諸島と同じ場所ですか?

いいえ。ミル・イル川はモントリオール島とラヴァルの北を流れる川で、サウザンド諸島はオンタリオ州キングストン近くのセントローレンス川に浮かぶ島々です。

リヴィエール・デ・ミル・イル公園で、平日にもカヌーを借りられますか?

いいえ。ボートのレンタルは土・日・祝日の10:00〜17:00だけで、案内デスクでも週末だけだと言われました。

イル・デ・ムーランで釣りをしてもいいですか?

この場所で禁止されているのは4月1日〜6月30日です。それ以外の時期も、魚の種類ごとにケベック州ゾーン8の解禁期間と制限が適用されます。コッパー・レッドホースが釣れたら、放さなければなりません。大人はケベック州のスポーツフィッシングのライセンスが必要です。18歳未満の子どもは、ライセンスを持つ大人といっしょならライセンスなしで釣りができ、持ち帰った魚はその大人の制限数に含まれます。

モントリオール島からイル・デ・ムーランへ行くとき、有料の橋は渡らないといけませんか?

いいえ。無料の橋を回っても、私たちが行ったときは時間に大きな差はありませんでした。

まとめ

  • どんな場所モントリオールの北を流れるミル・イル川に沿って、ラヴァルのリヴィエール・デ・ミル・イル公園とテルボンヌのイル・デ・ムーランを1日で回る、秋の日帰りコース
  • いつ2026年10月9日(金)、紅葉がちょうど見頃のころ
  • よかったこと太陽のほうを向いて座るカナダガンの群れ、静かな紅葉の森、ダムの水音、製材所の歯車が残る図書館、目の前で作ってくれたプレッツェル
  • 残念だったこと金曜日だったので、カヌーを借りられなかったこと
  • コツカヌーはリヴィエール・デ・ミル・イル公園で、週末に。イル・デ・ムーランの駐車はスーヴニール公園(無料)。有料の橋は回り道しても大差なし。

川に並ぶ石だと思っていた点が、全部カナダガンだったあの瞬間。そして、そのガンたちがみんな太陽のほうを向いて座っていた姿は、長く心に残りそうです。紅葉の季節にまた来て、今度こそカヌーに乗ってみたいと思います。

子どもの日記は、こう締めくくられています。

“Though I had not caught fish today, I was satisfied. It was the excitement and the flock of geese that mattered. If someone asked me if they should go there, the answer would definitely be ‘Yes!’”

今日は魚は釣れなかったけれど、わたしは満足だった。大事なのは、あのわくわくした気持ちとガンの群れだった。もし誰かに行ったほうがいいかと聞かれたら、答えはもちろん「うん!」だ。

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地図とアクセス

2か所とも、モントリオールの北、ミル・イル川のほとりにあります。リヴィエール・デ・ミル・イル公園からイル・デ・ムーランまでは車で約26km、Googleマップでは通常25分前後で、私たちは14時ごろに出発し、14時半ごろに島の前に着きました。モントリオール中心部からは、公園まで約30km(渋滞がなければ30分あまり)、イル・デ・ムーランまで約32km(35分前後)です。

モントリオール中心部、ラヴァルのリヴィエール・デ・ミル・イル公園、テルボンヌのイル・デ・ムーランの位置を示した地図
モントリオール中心部からの距離と所要時間(Googleマップ、2026年10月)
345 boulevard Sainte-Rose, Laval:リヴィエール・デ・ミル・イル公園の探検センター
Île-des-Moulins, Terrebonne:イル・デ・ムーランとスーヴニール公園
リヴィエール・デ・ミル・イル公園(ラヴァル)345, boulevard Sainte-Rose, Laval · 探検センター10:00〜17:00
イル・デ・ムーラン(テルボンヌ)Île-des-Moulins, Terrebonne · 公園7:00〜23:00
ミスター・プレッツェル(マガザン・ジェネラル)191, rue Saint-André, Terrebonne

日本から:飛行機、eTA、運転

成田からモントリオール(YUL)へは、エア・カナダの直行便があります。運航日や時刻は季節によって変わるので、予約の際に確認してください。直行便が合わなければ、トロントやバンクーバーで乗り継ぐ方法もあります。

飛行機でカナダに入国するには、eTA(電子渡航認証)が必要です。申請料は7カナダドルで、カナダ政府の公式サイトから申請するのが安心です。時差は、夏時間のあいだは日本より13時間遅れ、2026年は11月1日から14時間遅れになります。

ラヴァルもテルボンヌも、モントリオールのすぐ北にあります。私たちは車で行きました。旅行で訪れるなら、空港でレンタカーを借りると便利です。カナダは右側通行です。ケベック州の自動車保険公社(SAAQ)によると、州外で発行された有効な免許証で運転できるのは連続6か月までです。日本の免許証は英語でもフランス語でもないので、渡航前に国際運転免許証(日本で取れる「国外運転免許証」)を取っておくことが勧められています(SAAQの案内)。

参考にした資料

  • リヴィエール・デ・ミル・イル公園の現地の案内板(営業時間、ボートのレンタル料金、フロア案内、「1日飼育係」のポスター)、parc-mille-iles.qc.ca
  • テルボンヌ市・警察のお知らせ「Véhicule dans la rivière des Mille Îles」、公園の標識、ミル・イル川保護区の釣りの案内、案内板「Le combat du chevalier cuivré」、図書館の製材所の説明板、イル・デ・ムーランの案内図
  • L’Île-des-Moulins、ケベック州の歴史遺産の紹介
  • クーリエ・ラヴァル:ラヴァルとカナダガン
  • Mr. Pretzels公式サイト、Retail Insiderの2023年の記事
  • ラ・ヌーヴェル・ソシエテの公演日程(2026年10月9日確認)
  • CAA-Québec:有料道路の案内、高速25号線の現地の料金標識
  • 韓国の日刊紙『毎日新聞(매일신문)』2024年7月23日のポプラ(미루나무)の記事
  • カナダ政府:eTAの申請(申請料7カナダドル)
  • カナダ環境・気候変動省:カナダガンの管理ハンドブック(Handbook)
  • ケベック州の釣りの規則、ゾーン8(peche.faune.gouv.qc.ca)
  • SAAQ:ケベック州外で発行された運転免許証(連続6か月まで。英語・フランス語以外の免許証なら国際運転免許証を推奨)
  • 天気:Open-Meteoのテルボンヌ地点の推定値(2026年10月10日取得)。カナダ環境・気候変動省の観測所データは、まだ公開されていませんでした

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